あとからでも追加したい、火災保険のおすすめ特約は?

悩んでいる人

おすすめのトクヤクはあるんですか?逆に、不要なトクヤクはあるんですか?トクヤクって何ですか?

という方向けの記事です。

ネカホ屋さん

特約ってヘンな名前ですよね。特約とは何なのか、自分にとって必要な特約は何なのか、整理していきましょう。

特約を知る前に、火災保険の基本的なところを知りたい方は→【火災保険とは?】

特約を知る前に、火災保険の基本補償内容を知りたい方はこちら→【火災保険の補償範囲【内容編】】

特約を知る前に、火災保険ができない事を知りたい方はこちら→【火災保険の補償範囲【免責編】~補償されないケース~】

この記事でわかることは..

  • 火災保険のおすすめの特約
  • 火災保険の特約の種類
  • あえて火災保険に付けておいた方がいい特約
目次

特約とは?

いわゆるオプションの事

一般的なオプションとすこしだけ違う点があります。違う点は、プラス効果だけでなくマイナス効果の特約が存在すること。

と言っておきながらですが、マイナス効果についてはさらっと聞き流しても大丈夫です。

マイナス効果の特約を知ると保険の事がより理解しやすくなるので、余裕があれば覚えてみてください。

  • 〇〇特約 = プラス効果
  • 〇〇不担保特約 or ○○対象外特約= マイナス効果

プラス効果だけでなくマイナス効果もある「オプション」

いわゆるオプションとは、プラス効果のみですよね。たとえば、美容院に行った時、カットだけでなく「シャンプー」「トリートメント」「カラー」などのオプションを付け足していきますよね。

けれども、保険のオプションは、たとえば「前髪だけ全く切らない」カットが選べます。その分、金額が安くなります。

マイナス効果=補償をなくす効果=保険料を安くする効果

○○不担保・対象外特約をパンフレットなどからわざわざ選ぶ必要がありませんし、実際にそのような場面もありません。「〇〇の補償はいらない」と判断するだけで、「〇〇不担保特約」を付けていることになります。なので、「マイナス効果もあるんだ~」と気軽に聞いてもらえれば大丈夫です。

贅肉をそぎ落とすように、不要なものは無くせると良いですよね。

マイナス効果をもたらす特約、たとえば?

〇〇不担保特約」という特約です。

たとえば

  • 家財不担保特約
  • 破損汚損等不担保特約
家財不担保特約

家財の補償はいらない、と補償のそぎ落としができます。

破損汚損等不担保特約

破損汚損等の補償はいらない、と補償のそぎ落としができます。

続いて、勝手ながら特約を順位付けしました。

ランクインしていないそのほかの特約は、人によって、状況によって、優先順位が変わると思います。それぞれどんな特約なのか、内容がなるべく分かるようにまとめましたので、気になる方は下の方に書いてある記事を参考にしてみてください。

※個人的なおすすめなので、絶対ではありません。あくまで参考までに。

※保険料や内容の細かいところは、毎年の保険改定や地域差などによって違う場合がありますので、ご了承ください。

それでは、おすすめ特約をご紹介していきます。

ベスト2 【本編】

家を所有している人、つまり、持家の人向けのおすすめ特約・ベスト2をご紹介します。(中途半端ですみません、吟味してみたら2つでした。)

賃貸の人・賃貸経営者は、下の方の記事【家を借りる人のための特約】【賃貸経営者のための特約】に書いてある特約を参考にしてください。

1位:臨時費用補償特約、事故時諸費用補償特約

理由は、この特約でもらうお金を主に「残存物取り片付け費用」に充てたいからです。

“主に”なので、もらったお金はそのほか使い道が自由です。たとえば、火災が起きて新しい家を建て直すまで、諸々かかるお金(生活費、仮すまい費、不動産契約諸費用など)に充ててもOKです。

ちなみに名称が2つあるのは、保険会社が違うだけで中身はほとんど同じです。

残存物取り片づけ費用とは

残存物、つまり火災などでガラクタになってしまった自宅・家財を取り片づけるための費用です。取り片付けないと新しい家を建て直せないです。また、土地を売ることもできないですよね。

内容と保険料は、下の方に書いてある記事【プラス効果の特約 (諸々かかるお金のため)ー使い道自由系】を参考にしてみてください。

この特約は、保険会社あるいは商品によって、付けておいた方がいい場合、付けなくても大きな問題にはならない場合があります。なぜなら、保険会社あるいは商品によっては、費用保険金の中に「残存物取り片付け費用補償」が含まれているからです。つまり、臨時費用補償特約・日常生活賠償特約に代わる補償が、最初から自動的に無料で付いている火災保険が存在するということです。 詳しくは→火災保険の補償範囲【内容編】の臨時費用補償特約(事故時諸費用特約) を参考にしてみてください。費用保険金のことも書いてあります。

2位:類焼損害(補償)特約

理由は、費用対効果が高いと思うからです。保険料が比較的安く、補償が1億円で、火災があった後の事を想像すると、これは付けておいた方がいいと思います。

内容と保険料は、下の方に書いてあるお見舞い・お詫び系の「類焼損害(補償)特約」を参考にしてみてください。

ベスト2 【番外編】

《ベスト2【本編】》と分けた理由は、自動車保険などの火災保険以外にも付けられる特約なので、区別したかったからです。

1位:個人賠償責任(補償)特約、日常生活賠償特約

理由は、費用対効果が高いと思うからです。

一家に一つだけこの特約があれば、自分を含めた家族全員がこの保険に入ったことになり、家族全員が補償されます。

内容と保険料は、下の方の項目【自分が加害者になった時】を参考にしてみてください。

2位:弁護士費用特約(日常生活)

理由は、おなじく費用対効果が高いと思うからです。

こちらも、一家に一つだけこの特約があれば、自分を含めた家族全員がこの保険に入ったことになり、家族全員が補償されます。

内容と保険料は、下の方の項目【自分が被害者になった時】を参考にしてみてください。

特約の種類を大きく分けると?

7つのカテゴリーに分けました。保険会社のパンフレットに書いてある特約は、だいたいこんな感じのカテゴリーに分けられます。

  • プラス効果の特約(0→1にする)
  • プラス効果の特約(1→1.2にする)
  • プラス効果の特約(諸々かかるお金のため)
  • その他(保険会社の個性が出てる)
  • その他(火災保険との関係性は少なめ!?)
  • 家を借りる人のための特約
  • 賃貸経営者のための特約

火災保険とは「財産」に「不幸」が起きた時にその財産を「元通り」にするための保険です。この考え方を理解すると、よりスムーズに特約を理解できると思います。また、火災保険選びの手助けになると思います。

「元通り」などそのあたりの考え方を知りたい方は→【火災保険とは?】を参考にしてみてください。

この記事では、代表して大手保険会社である東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上の3社を例に解説していきます。

プラス効果の特約 (0→1にする)

元々全くできなかった事ことを、できるようにします。保険的にいうと、元々補償できない事を、補償できるようにします。

本来は「元通り」にできなかった事を、「元通り」できるようにします。

まず1つ目。

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「携行品」「自宅外家財」という言葉が付いている特約です。

以下まとめてみました。

  • 携行品特約
  • 携行品損害特約
  • 自宅外家財特約

内容は、保険会社が変わってもほとんど同じなので、代表して東京海上日動の携行品特約で解説します。

携行品特約 (東京海上日動)

火災保険は、建物だけでなく「家財」を補償する保険です。

その家財、つまり、自分の持ち物・自宅にある持ち物を、「家の中にある家財」と「家の外に携行する家財」に分けて考えます。

家の中にある家財

「家財」といいます。 (たとえば、テレビ、ソファ、ベッド、カーテン、食器、洋服)

家の外に携行する家財

「携行品、持ち出し家財、自宅外家財など」家財と区別されます。 (たとえば、カバン、カメラ、楽器)

通常、火災保険は、自宅内または自宅敷地内の家財が「不幸」に遭った時、補償してくれます。一方、家の外に携行する家財は補償されません。

特約を付けると、家財を家の外に携行して「不幸」が起きた時も、補償できるようにしてくれます。

保険料は、月々300円ぐらい~。

目的外出時も保険で備えておくため
誰が自分&家族が
いつ 外出先で
何を携行する家財を
どうした時「壊した」「汚した」時
どうする「元通り」にする
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償30・50・100万円などから選べます

東京海上日動という保険会社の「携行品特約」は、火災保険ではなく超保険という商品に付帯できます。

つづいて2つ目。

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「電気的・機械的」という言葉が付いている特約です。

以下まとめてみました。

  • 電気的・機械的事故補償特約
  • 建物電気的・機械的事故特約
  • 居住用建物電気的・機械的事故特約

内容は、保険会社が変わってもほとんど同じなので、代表して東京海上日動の電気的・機械的事故補償特約で解説します。

電気的・機械的事故補償特約 (東京海上日動)

内容についてはこちらも参考にしてみてください→電気的・機械的事故補償特約

保険料は、補償される金額の限度と、木造・鉄骨造・コンクリート造などの建物構造によってちがいが出てきます。

保険料は、月々250円ぐらい~

なぜメーカー保証の代わりにするため
誰が自分&家族が
いつ毎日、使用中
何が自宅設備が
どうした時「故障」した時
どうする「元通り」にする
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償自宅の保険金額まで

プラス効果の特約 (1→1.2にする)

元々できた事を、もっとできるようにします。保険的にいうと、元々の補償金額をUPさせます。そのほか、「元通り」にできるモノをもっと増やせます

保険会社によってすこし特色ありです。

以下まとめてみました。

  • 高額貴金属増額 
  • 家財明記物件特約
高額貴金属増額 (東京海上日動、損保ジャパン)
高額貴金属とは

一つ30万円を超える貴金属・宝石や書画などの美術品

東京海上日動と損保ジャパンの火災保険は、高額貴金属を無料で自動的に100万円までは補償できるようになっています。

「家財の補償額」が300万円で設定されていたとしても、高額貴金属は100万円までの補償。

けれども、一般家庭にとっての高額貴金属の金額レベルと、お金持ちの高額貴金属の金額レベルは、きっと違いますよね。

たとえば、一つ100万円する宝石を3個持っていたら、当然100万円の補償では足りないですよね。

そこで、補償金額を500万円や1,000万円にUPさせることができるんです。

損保ジャパンは、1,000万円を超える補償契約も可能。

ちなみに、「高額貴金属増額特約」という特約は存在しません。特約としてではなく、保険会社に『補償金額の限度を増やしたい』と希望することで、特別に限度額を上げられるようになっています。

保険料は、月々400円ぐらい~。

なぜ高額のレベルが違うから
誰の自分&家族の
いつ日常
何が高額貴金属が
どうした時「不幸」にあった時
どうする「元通り」にする
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償最高1000万円

「不幸」とは?と思った方は→【火災保険とは?】

破損・汚損等とは?と思った方は→【火災保険の補償範囲【内容編】】

家財明記物件特約 (三井住友海上)
貴金属とは

“一つ30万円を超えるものという考え方は無く、とにかく貴金属・宝石や書画などの美術品

明記とは

『○○と○○は補償してほしい』とあらかじめ指定しておくこと。

三井住友海上の場合は、特約として補償を希望することができます。

内容は、先ほどの高額貴金属増額と8割ぐらい同じです。違いは、下の方の比較表を参考にしてみでください。

保険料は、月々400円ぐらい~。

なぜ高額のレベルが違うから
誰の自分&家族の
いつ日常
何が高額貴金属が
どうした時「不幸」にあった時
どうする「元通り」にする
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償最高1,000万円

「不幸」とは?と思った方は→【火災保険とは?】

盗難・破損・汚損等とは?と思った方は→【火災保険の補償範囲【内容編】】

東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上それぞれの違いは以下のとおり。

  • 高額貴金属とは何なのか
  • 「破損・汚損等」「盗難」の不幸が起きた時の補償
  • 1,000万円超の補償契約ができるか
東京海上日動損保ジャパン三井住友海上
(高額)貴金属とは1つ30万円超の貴金属・宝石や書画などの美術品1つ30万円超の貴金属・宝石や書画などの美術品+原稿・設計書・木型・模型など貴金属・宝石や書画などの美術品
特約をつけるの補償上限最高100万円最高100万円最高100万円※1
特約をつけたの補償上限最高1,000万円最高1,000万円(1,000万円超)最高1,000万円
①破損・汚損等の不幸が起きた時30万円(または50万円)まで補償※2100万円まで補償※1100万円まで補償
②盗難の不幸が起きた時特に制限なし(契約時に設定した「家財」の補償金額まで)100万円まで補償※1100万円まで補償
①②以外の不幸に遭った時最高1,000万円最高1,000万円(1,000万円超)最高1,000万円
3社 比較表

※1:「家財」の補償限度額に合わせる。たとえば、家財を補償限度額50万円で契約した場合、貴金属も50万までの補償。

※2:家財の「破損・汚損等」の補償は、30万円または50万円を設定するようになっているため、高額貴金属の補償限度額もそれに合わせるようになっています。

東京海上日動と損保ジャパンは、30万円未満の貴金属は「高額貴金属」とは言いません。つまり、「家財」として扱うので、上限100万円までというのは特に無く、家財契約で設定した補償額まで補償されることになります。

注意点は、「破損・汚損等」の不幸が起きた時は、補償が30万円(50万円)または100万円までということ。また、損保ジャパンと三井住友海上は、「盗難」の不幸が起きた時は補償が100万円までということ。

プラス効果の特約 (諸々かかるお金のため)

火災など「不幸」が起きた時、あるいは、起きた後、プラスαでお金をもらうことができます。

「元通り」にはできた、けれども、元通りにする以外にも色々お金がかかるんだよなー、という時のためです。

お見舞い・お詫び系

ここでいう「不幸」とは、「火災」です。

以下まとめてみました。

  • 失火見舞費用特約
  • 類焼損害(補償)特約
失火見舞費用特約

自宅の火災が原因で、近所の家に燃え移ってしまった時の話です。日本の法律上(失火責任法)、燃え移したとしても基本的に何もしなくていいのですが、なかなかそうはいかないですよね。すこしのお金ですが、近所の方にお見舞金として渡せます。

保険料は、月々数十円ぐらい~。

目的その後のご近所付き合いのため
誰の自分&家族&他人が
いつ火災という「不幸」
が起きた時(を起こした時)
何をご近所さんの自宅・家財を
どうした時近所へ燃え移り&
消火活動で水浸しにしてしまった時
どうするお見舞いの気持ちを表す
どうやって保険金でお見舞金の費用に充てる
いくらまで補償数十万円/1軒あたり

「火災」は、放火など他人が起こす場合もあります。

燃え移らせておいて1軒あたり数十万円、足りない気がしますよね。特約名に“見舞”とあるように、あくまで見舞金=お気持ち程度の金額になります。

保険会社によっては、自動無料付帯されています。その場合、費用保険金の中に含まれていることが多いです。

費用保険金とは?→こちら

類焼損害(補償)特約

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「類焼」という言葉が付いている特約です。内容は、保険会社が変わってもほとんど同じです。

失火見舞費用特約と同じケースを想定しています。

違いは、金額です。最高1億円/1事故までです。

つまり、1軒○○円という制限はなくて、何軒でもいいからとにかく1億円までです。

保険料は、月々150円ぐらい~。

目的その後のご近所付き合いのため
誰の自分&家族&他人が
いつ火災という「不幸」
が起きた時(を起こした時)
何をご近所さんの自宅・家財を
どうした時近所へ燃え移り&
消火活動で水浸しにしてしまった時
どうする「元通り」にする
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償1億円まで

三井住友海上は、「類焼損害・失火見舞費用特約」という名称です。ややこしいですが、類焼損害(補償)特約とほとんど同じ内容です。

類焼損害(補償)特約は、失火見舞費用特約を包含しています。つまり、類焼損害(補償)特約を付けていれば、失火見舞費用特約は不要です。

月々100円程度の差なので、どうせなら類焼損害(補償)特約を付けておいた方がいい気がします。

再発防止系

名称も内容も、保険会社によってけっこう違います。

共通点は、“「不幸」が起きた時に効果がある特約”ではなく、“「不幸」が起きたその後に効果がある特約”であることです。

つまり、「1回目の不幸」のためではなく、「2回目(以降)の不幸」のために付けておく特約ですね。

以下まとめてみました。

  • 住まいの選べるアシスト特約
  • 事故再発防止等費用特約
  • 防犯対策費用特約
住まいの選べるアシスト特約 (東京海上日動)

ここでいう「不幸」とは、「火災等(火災・落雷・破裂爆発)」と「盗難」です。

保険料は、月々150円ぐらい~。

なぜ「不幸」の再発防止をするため
①自分&家族&他人が ②泥棒が
いつ1回目の①火災等②盗難を起こした時
何を再発防止に役立つモノを
どうする購入or
保険会社が用意するメニューから選ぶ
どうやって領収書等を保険会社に提出or
メニューから選ぶ
いくらまで補償1回の被害で20万円まで

自ら再発防止に役立つモノを購入したり、設置業者を手配したりするのは構いません。それぞれ掛かった代金の領収書を保険会社に提出すれば、20万円まで保険金がもらえます。

20万円を超えた分は、自己負担になります。けれども、超えたとしてもそれが僅かな金額であれば、大きな問題にはならないですよね。

負担は最小限に抑えることが大事です。

自ら時間と手間をかけて購入・設置手配は面倒という方は、保険会社が提供するメニューがあります。

火災等の再発防止メニュー例

  • IHクッキングヒーターの設置
  • 家庭用スプリンクラーの設置
  • ガス漏れ検知器の設置
  • 防火金庫の設置
  • 消火器の購入
  • 避雷器の購入
  • 漏電遮断器の購入

盗難の再発防止メニュー例

  • 防犯カギの設置
  • 防犯フィルムの設置
  • 防犯ガラスの設置
  • 防犯金庫の設置
  • 植栽の設置
  • 防犯カメラの設置
  • ガラス破壊検知器の購入
  • 防犯砂利の購入
  • ホームセキュリティサービスの実施

注意点です。補償されるお金が『設置費用』「購入費用」の2種類に分かれています。「設置費用メニュー」を選ぶと、モノ自体の購入代金はもらえません。あくまで、設置にかかった代金がもらえます。

事故再発防止等費用特約 (損保ジャパン)

ここでいう「不幸」は、「火災等(火災・落雷・破裂爆発)」と「盗難」です。

保険料は、月々150円ぐらい~。

内容は、東京海上日動と同じです。

現金、通帳のみの盗難の場合、「盗難」と認められません。その場合、この特約は無意味です。

防犯対策費用特約 (三井住友海上) 

ここでいう「不幸」は、「不法侵入による犯罪被害」や「ドアキーの盗難」です。つまり、いわゆる盗難と自宅ドアキーの盗難ですね。

他2社との違いは..

  • 「火災等」の不幸が起きた時は補償されない。
  • 「購入費用」の補償なし(「設置費用」のみの補償)。
  • ドアキー「交換費用」が補償されて、補償額は10万円まで。

保険料は無料。火災保険を契約すると自動的に特約が付きます。

使い道自由系

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「費用」という言葉が付いている特約です。

内容は、各社ほとんど同じです。

以下まとめてみました。

  • 臨時費用補償特約
  • 臨時費用保険金
  • 事故時諸費用補償特約
臨時費用補償特約 (東京海上日動)

保険料は、月々300円ぐらい~。

目的使い道が自由なお金をもらうため
自分&家族が
いつ5つのカテゴリーの
「不幸」が起きた時
何を自由(例:当面の生活費や仮住まい費)
どうする自由(使っても使わなくても自由)
どうやって保険金で自由に
いくらまで補償1回の不幸で100万円まで

受け取れる金額は、「不幸」によって「元通り」にするためのお金の10%かつ100万円が上限です。たとえば、火事が起きた時、建て直すために2000万円かかりました。その場合、2000万円×10%=200万円、ではなく100万円になります。

5つのカテゴリーの「不幸」とは→【火災保険の補償範囲【内容編】】

臨時費用保険金 (損保ジャパン)

内容は、東京海上日動と同じです。

保険料は無料。最初から補償が付いています。

事故時諸費用補償特約 (三井住友海上)

さきほど解説した2社と違いがあります。

違いは、『いつ』『いくらまで補償』のところ。

保険料は、月々300円ぐらい~。

いつ5つのカテゴリーのうち
火災等(火災・落雷・破裂爆発)・風災等(風災・ひょう災・雪災)・水災・盗難の「不幸」が起きた時
いくらまで補償1回の不幸で300万円まで

つまり、「水漏れ」「破損・汚損等」の不幸が起きた時は、事故時諸費用補償特約は使えません。

補償される金額は、三井住友海上の方が高いですね。

5つのカテゴリーの「不幸」とは→【火災保険の補償範囲【内容編】】

その他 (保険会社の個性が出てる)

会社によって力を入れる所は違うものですよね。それぞれの個性があります。

水災補償 系

「水災」という「不幸」が起きた時の特約です。

以下まとめてみました。

  • 特定設備水災補償特約
  • 特定機械設備水災補償特約
特定設備水災補償特約 (東京海上日動)

水災という「不幸」が起きた時、補償される通常条件があります。条件は、床上浸水、または、地上から測って45cm以上 水や土砂が自宅を覆った場合です。

その条件を取っ払ってくれます。つまり、床上浸水しなくてもいいですし、たとえば地上から1cm以上 水や土砂が自宅を覆った場合でもOKです。とにかく、「水災」によって自宅に被害がすこしでもあれば、補償されます。

ただ、補償される機械設備は限定されています。

保険料は、月々200円ぐらい~。

目的大事な機械設備を
何がなんでも「水災」から守るため
自分&家族が
いつ「水災」が起きた時
機械設備(空調・冷暖房設備、給湯設備、充電・発電・蓄電設備など)が
どうした時「水災」で
「壊れたり」「汚れたり」した時
どうする「元通り」にする
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償1回の不幸で50~500万円まで
※契約時に設定
特定機械設備水災補償特約 (三井住友海上)

さきほど解説した特定機械設備補償特約との違いは、『いくらまで補償』のところです。

いくらまで補償1回の不幸で100万円まで

水災について、もうすこし詳しく知りたい方は→火災保険の補償範囲【内容編】という記事中の「水災」を参考にしてみてください。

サイバー対策 系

最近話題のサイバーリスクに備える特約です。

以下まとめてみました。

  • ホームサイバーリスク費用補償特約
  • IoT住宅費用「売電収入補償、サイバーリスク補償」特約
ホームサイバーリスク費用補償特約 (東京海上日動)

悪い人が、自分や家族のスマートフォン・パソコン・IoT機器などのIT機器を攻撃した時のための特約です。

攻撃をされると、大切なIT機器が「壊れたり」、あるいはIT機器に保存してあった大切なデータを「失ったり」してしまいます。

(ホーム)サイバーリスクとは

住宅内のネットワーク構成機器・設備(パソコン、スマートフォン、IoT機器等)が、不正アクセス等のサイバー攻撃を受けるリスクの事です。

不正アクセス等とは

マルウェア感染、標的型攻撃メール、DoS/DDoS攻撃、アカウントハッキング、水飲み場型攻撃など、誰か悪い人がIT機器を攻撃する事をいいます。

IoT機器とは

スマートフォンやテレビ以外のIT機器をいいます。(テレビ・デジタルカメラ・DVDプレーヤー・給湯器・センサー類・照明機器など)

保険料は、月々100円ぐらい~。

目的スマート家電などIT機器を守るため
自分&家族の
いつ「サイバー攻撃」を受けた時
IT機器が
どうした時「サイバー攻撃」で
「壊れたり」「データを失ったり」
した時
どうする「元通り」にする
※元通りとは「修理」「データ復旧」
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償1回の不幸で30 or 50万円
※契約時に設定
IoT住宅費用「売電収入補償、サイバーリスク補償」特約 (損保ジャパン)

東京海上日動のホームサイバーリスク費用補償特約に、さらに「太陽光発電の収入補償」が付いている特約です。

太陽光発電の収入補償とは

太陽光発電システムに「不幸」が起きて発電ができなくなってしまった時、予定していた収入は無くなりますよね。その減ってしまった収入分を補償する事です。

ここでいう「不幸」は、契約内容によります。たとえば「火災・落雷・破裂・爆発」補償のみ契約している場合は、それらが原因で収入が減ってしまった時のみ、特約によって収入が補償されます。

保険料は、月々150~4000円ぐらい。

目的①スマート家電などIT機器を守るため
②太陽光発電の収入を守るため
自分&家族の
いつ①「サイバー攻撃」を受けた時
②太陽光発電システムに
「不幸」が起きた時
①IT機器が
②太陽光発電システムが
どうした時①「サイバー攻撃」によって
「壊れたり」「データを失ったり」
した時
②「不幸」によって
太陽光発電の収入が「減った」時
どうする①「元通り」にする
※元通りとは「修理」「データ復旧」
②予定していた収入を得る
どうやって①保険金で元通りにする費用に充てる
②保険金で減った分に充てる
いくらまで補償①1回の不幸で30 or 50万円※契約時に設定
②各自の月収入×3・4・5・6月分※契約時に設定

保険料にかなり幅があります

理由は、太陽光発電収入の補償による影響です。具体的には、『各自の月収入×●ヵ月』のパターンが複数あるからです。たとえば、『5万円×3ヵ月=最高15万円まで補償』と「300万円×6ヵ月=最高1800万円まで補償」では金額がまったく違いますよね。

IoT住宅費用「売電収入補償、サイバーリスク補償」特約を付けられる条件は、「建物」「家財」の両方を契約する事です。

地震 系

地震の被害を受けた時、地震が原因の火災被害を受けた時、そんな時にもらえるお金のための特約です。

以下まとめてみました。

  • 地震危険等上乗せ特約
  • 地震火災特約
  • 地震火災費用特約
地震危険等上乗せ特約 (損保ジャパン)

地震保険にもう一つ入るような特約です。

地震保険でもらえるお金と同じ額のお金がもらえます。たとえば、地震保険で1000万円をもらえたら、この特約によってプラス1000万円で、合計2000万円がもらえます。

つまり、地震保険を100%補償の完全体にできる特約です。

地震保険とは

「地震・噴火・津波」の「不幸」によって自宅や家財に被害を受けた時、お金がもらえる保険です。火災保険の30・40・50%の補償額で契約できます。

たとえば、火災保険2000万円を契約している場合、地震保険は600・800・1000万円の補償額で契約できます。

保険料は、火災・地震保険料合わせた金額の3倍ぐらい。

目的地震保険を
100%補償にするため
自分&家族の
いつ「地震・噴火・津波」の
不幸があった時
①自宅が
②家財が
どうした時「地震・噴火・津波」で
「壊れたり」「汚れたり」した時
どうする「元通り」にする
または
自由に使う
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
または
生活費など、とにかく自由に使う
いくらまで補償地震保険金と同じ金額

注意点が2つ。以下のとおりです。

  • 契約できる保険期間は1年間のみ
  • オールリスク補償に備えた保険契約であること

保険は、5年や10年の期間の長い契約にした方が、総額保険料が安くなります。一方、保険会社の立場になって考えると、安い保険料で長い間補償しないといけません。そのため、1年ごとの更新で、保険会社は様子をみたいんですよね。

オールリスクとは、5つの不幸カテゴリーすべての事です。そのすべてに備えるための補償を付けた契約を言っています。加えて、臨時費用補償特約も付けなければいけません。

5つの不幸カテゴリーについては→【火災保険の補償範囲【内容編】】

特約の内容が良い事はわかった。でも保険料が高すぎる!どんな人がこの特約を付けた方がいいの?

この特約を検討してもよさそうな人

  • 住宅ローンがまだまだ残っている人
  • 家が自宅兼職場になっている人
  • 保険料を支払える余力のある人

住宅ローンが残っているのに、もしも地震・噴火・津波によって自宅を建て直すことになったら.. 再建築のために地震保険金50%分では足りないですよね。

自宅兼職場ということは、その家は収入を得るための要です。もしも地震・噴火・津波によって職場として使いものにならなくなったら.. 修復するまでの間、収入減少も重なって大変ですよね。

保険貧乏になったら本末転倒。万が一のリスクと保険料をてんびんにかけて検討してみましょう。

地震火災特約(地震火災30プラン、50プラン) (損保ジャパン)

地震で火災が起きた時、地震保険金とは別に、プラスαでお金がもらえる特約です。

注意点は「地震が原因の火災」であること。つまり、「地震・噴火・津波」が原因だと補償はありません。

ここでいう「不幸」は、地震が原因の火災。

地震が原因で火災が起きた時は、火災保険では補償できません。地震保険で補償するようになっています。

地震保険のこと→【【地震保険】とは?必要か不要か判断材料が欲しい。

30プランとは

地震保険とは別に、合計で火災保険金の30%分のお金をもらえるプランです。内訳は、この特約による「火災保険金額の25%」と、「地震火災費用保険金5%」を合わせて、合計30%です。

地震火災費用保険金とは?→費用保険金の種類

たとえば、火災保険2000万円、地震保険1000万円の契約をしていた場合。もらえるお金は、地震保険から1000万円、特約から500万円、地震火災費用保険金から100万円で、合計1600万円です。

つまり、地震が原因の火災が起きた時、地震保険のお金だけでなく、プラスαでお金がもらえます

50プランとは

30プランとの違いは、内訳と最終的にもらえるお金です。

地震保険とは別に、合計で火災保険金の50%分のお金をもらえるプランです。内訳は、この特約で「火災保険金額の45%」と、「地震火災費用保険金5%」を合わせて、合計50%です。

たとえば、火災保険2000万円、地震保険1000万円の契約をしていた場合。もらえるお金は、地震保険から1000万円、特約から900万円、地震火災費用保険金から100万円で、合計2000万円です。

つまり、地震が原因の火災が起きた時、火災保険と同じ金額のお金がもらえます。

保険料は、月々2,000円or4,000円ぐらい。

目的地震が原因の火災が起きた時に、
プラスαでお金をもらうため
自分&家族の
いつ「地震が原因の火災」時
①自宅が
②家財が
どうした時「地震が原因の火災」で
①半焼以上した時
②全焼した時
どうする「元通り」にする
または
自由に使う
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
または
生活費など、とにかく自由に使う
いくらまで補償・火災保険の30%分
・火災保険の50%分
地震火災費用特約 (三井住友海上)

「地震が原因の火災」でプラスαのお金がもらえます。三井住友海上の場合、火災保険の5%分だけでなく他に選択肢があります。火災保険の30%分と50%分のあわせて3つの選択肢があります。

つまり、損保ジャパンの30プラン・50プランと同じですね。

保険会社によっては、5%分補償は、費用保険金の中に含まれています。

費用保険金とは?→費用保険金の種類

ちなみに、三井住友海上の「5%分補償」は最初から自動的に付いています。

つまり、多くの保険会社は5%分補償は無料で自動的に必ず付いている、と言っていいですね。

特約として付いているのか、費用保険金として付いているのか、その違いだけです。

その他 (火災保険との関係性は少なめ!?)

火災保険とはすこしだけの関係ですが、大事な特約です。

  • 自分が加害者になった時
  • 自分が被害者になった時

それぞれ見ていきます。

自分が加害者になった時

ここでいう加害者とは、殺人や強盗などの加害者ではありません。日常生活上、不注意で起こり得る事故の時の加害者です。

他人をケガさせてしまった、他人のモノを壊してしまった、そんな時にかかるお金のための特約です。

以下まとめてみました。

  • 個人賠償責任補償特約
  • 個人賠償責任特約
  • 日常生活賠償特約

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「賠償」が付いている特約です。内容は、ほとんど同じです。

違いは、強いていえば、設定できる補償金額

個人賠償責任補償特約 (東京海上日動)

無制限/1事故(または1億円/1事故)まで補償。

個人賠償責任特約 (損保ジャパン)

最高1億円/1事故(または1,000、3,000、5,000万円/1事故)まで補償。

日常生活賠償特約 (三井住友海上)

最高3億円/1事故まで補償。

保険料は月々200円ぐらい~。

目的加害者として償うためのお金を用意するため
自分&家族が
いつ他人に「迷惑」をかけて、自分たちが加害者になった時
補償①被害者に対する損害賠償金(治療費、修理費、慰謝料など)
補償②弁護士費用、訴訟になった場合にかかる諸費用、調停・和解・仲裁の場合にそれに要する費用
補償➂「示談交渉サービス」。自分はなるべく矢面に立たずに、代わりに保険会社が対応します。

具体的に何が補償されるの?

具体的には以下のとおりです↓

補償OK事故例

 ※最終的に補償できるかどうかの判断は保険会社によるので、絶対ではありません。

  • マンション・アパートで水漏れをおこして、階下の人の家財などを汚してしまった
  • ガス爆発によって、隣の建物を損壊させた
  • ベランダの鉢植えが落下して歩行者の頭に当たり死亡させた

これらは火災保険と関係ありますね。なぜなら、迷惑をかけた原因には、自宅が関わっているからです。

以下のとおり、火災保険と関係がない事故も補償してくれます。

  • (子供が)自転車を運転中に歩行者とぶつかり後遺障害を負わせた
  • 飼い犬が他人にかみついてケガをさせた
  • 自宅の塀が倒れ他人にケガをさせた
  • 友人から借りたカメラを落として壊してしまった
  • 友人から借りたゴルフクラブが盗まれてしまった
  • 買い物中に商品を壊してしまった
  • (子供が)駐車場に停めてあった他人の車をキズつけた
  • (子供が)友人から借りてきたゲーム機を落として壊してしまった
  • 宿泊中のホテルの備品を壊してしまった
  • 運転していたゴルフカートをぶつけて壊してしまった
  • (認知症の家族が)踏切内で立ち往生し、電車を遅延・運休させてしまった

ケガで済まないケース、たとえば死亡させてしまった、後遺障害を負わせてしまった、想像するだけでも恐ろしいですよね。

自分だけでなく家族が加害者になった時も補償されるので、一家に一つは必要だと個人的には思います。

三井住友海上は、他人からの借りモノを壊してしまった時は、別途「受託物賠償特約」で備えるようになっています。

借りたものすべてが補償されるわけではありません。

補償NGな借りモノの例

  • 「携帯電話」「タブレット端末」「ノート型PC」「自転車」「メガネ」「コンタクトレンズ」。
  • 一つ100万円を超える高価なモノ

また、借りた場所によって補償できないケースがあります。

補償NGな借りるシチュエーション例

  • 借りた場所が、海外だった。

そのほか、借りたモノで補償できないモノは、「車」「サーフボード」「ラジコン模型」「動物・植物」「現金」「宝石、美術品」「データなど形のないもの」などです。

共通点として、壊れやすいモノ・失くしやすいモノはダメみたいですね。

保険会社が何でもかんでも補償してしまうと会社として存続できませんよね。すこし言い方が悪いかもしれませんが、保険会社にとってリスクが高いモノは排除しているわけですね。

自分が被害者になった時

ここでいう被害者も、殺人や強盗などの被害者ではありません。日常生活上、不注意で起こり得る事故の時の被害者です。

自分がケガさせられた、自分のモノを壊された汚された、そんな時にかかるお金のための特約です。

以下まとめてみました。

  • 弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型) 
  • 弁護士費用特約

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「弁護士」が付いている特約です。内容は、各社ほとんど同じです。

弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型)  (東京海上日動)

弁護士費用が300万円まで、法律相談費用が10万円まで補償。

弁護士費用特約 (三井住友海上)

弁護士費用が300万円まで、法律相談費用が10万円まで補償。

弁護士費用とは

着手金、報酬、弁護に関する諸費用(相談料、各種書類作成料、諸経費)

損保ジャパンは、弁護士費用に関する特約は火災保険に付けられません。代わりに、自動車保険に付けるようになっています。

保険料は月々300円ぐらい~。

目的被害者として受け取るべきお金(治療費、修理費、慰謝料など)をもらうため
自分&家族が
いつ他人から「迷惑」を受けて、自分たちが被害者になった時
補償損害賠償金(治療費、修理費、慰謝料など)をもらうために、弁護士に依頼した結果かかる弁護士費用や法律相談費用

具体的に何が補償されるの?

具体的には以下のとおりです↓

補償OK事故例

※最終的に補償できるかどうかの判断は保険会社によるので、絶対ではありません。

  • マンション・アパートの上の階で水漏れが起きて、天井や家財道具が汚れてしまった。

これは火災保険と関係ありますね。なぜなら、迷惑をかけた原因には、自宅が関わっているからです。

  • 歩行中、自転車にひかれてケガをした。
  • 歩行中、バッグを盗難された。
  • 他人の犬に噛まれてケガをした。

日常生活では、いろいろなリスクが隠れています。相手がしっかり対応してくれたら弁護士特約は不要です。けれども、必ずしも誠実に対応してくれるとは限りません。

自分だけでなく家族が被害者になった時も補償されるので、一家に一つは必要だと個人的には思います。

補償NGな例

  • 離婚
  • 相続
  • 労働関係
  • 近隣トラブル
  • 詐欺
  • いじめ

これらに対する補償してほしい場合は、別の専用の保険があります。

少額短期保険会社が販売している、いわゆるミニ保険ですね。たとえば、エール少額短期保険(株)が販売している「【個人型】弁護士保険コモン+」があります。心配している事柄に対応できる保険かどうか、気になる方は問い合わせてみましょう。

家を借りる人のための特約

家を借りて住む時に必要な特約です。

マンション・アパートを借りる時、不動産屋さんから保険に入るように案内されますよね。

借りている部屋を傷つけたり汚したりした場合、入居者は大家さんへの賠償責任が発生します。その時のための保険ですね。

以下まとめてみました。

  • 借家人賠償責任・修理費用補償特約
  • 借家賠償・修理費用特約

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「借家(人)、賠償」が付いている特約です。内容は、ほとんど同じです。

ただ、設定できる補償額がちがいます

借家人賠償責任・修理費用補償特約 (東京海上日動)

500万円~最高1億円まで補償額を設定可。

借家賠償・修理費用特約 (三井住友海上)

300万円まで補償。

損保ジャパンは、借家人賠償に関する特約は賃貸専用の「賃貸住宅入居者専用火災保険」に付けるようになっています。

保険料は月々300円ぐらい~。

目的入居者として①損害賠償金②修理費を支払うため
自分&家族が
いつ賃貸契約中
何を借りている部屋を(大家さんの建物を)
どうした時火の不始末による火災などで、壊したり汚したりした時
どうする「元通り」にする(=原状回復)
どうやって保険金で元通りにする費用に充てる
いくらまで補償300万円または500万円~1億円まで。※保険会社による

補償額と建物構造で保険料の違いが出ます。補償額を上げると保険料UP、コンクリートではなくて木造だと保険料UP。

火事を起こしたとしても、わざとじゃなければ賠償しなくてもいいんだよね?

そのとおりで、日本の「失火責任法」という法律で賠償しなくてもいいようになっています。

ただ、別の法律で賠償しないといけないようになっています。

理由は以下のとおりですが、すこし細かい所なので、興味のある方だけ読み進めてみてください。

本来ならば『不法行為責任(民法709条)』が発生して賠償しなかればいけないところ、「失火責任法」という法律で責任が免除されるようになっています。

ただ、火事を起こすと『債務不履行責任(民法415条)』も同時に発生しているので、この責任を負うことになるんです。

この『債務不履行責任(民法415条)』は、失火責任法という法律で免除されません。

『債務不履行責任(民法415条)』=法律上の損害賠償責任となって、大家さんへ損害賠償金を支払わなければいけません。

ちなみに「損害賠償金」と「修理費」の違いは?

損害賠償金修理費
どうした時火の不始末による火災などで、壊したり汚したりした時同左
誰の責任自分&家族自分&家族以外
判断基準法律賃貸借契約
補償するもの損害賠償金を補償修理費を補償

原因が自分&家族なのか自分&家族以外なのか、ここがポイントですね。

自分&家族以外の者が原因で、借りている部屋が壊れたり汚れたりした時は、修理費として補償するようになっています。

自分&家族以外が原因となるケース例は..

  • 空き巣が部屋に侵入し玄関の鍵を壊された。賃貸借契約上は玄関ドアに関する修理は入居者が修理することになっているため、修理をおこなった。
  • 飛び石により窓ガラスが割れた。賃貸借契約上は玄関ドアに関する修理は入居者が修理することになっているため、修理をおこなった。

賃貸経営者のための特約

賃貸経営者にとって必要な特約です。

賃貸住宅が原因で人をケガさせてしまった時、賃貸経営者はケガ人への賠償責任が発生します。

たとえば、賃貸住宅の壁や屋根の一部が剥がれて通行人にケガを負わせてしまう事故。

そのほか気づかないリスクが多くあるので、賃貸経営者にとって万が一に備えるために必須な保険ですね。

以下まとめてみました。

  • 建物管理賠償責任補償特約
  • 施設賠償責任特約
  • 賃貸建物所有者賠償(示談代行なし)

名称は、保険会社によって微妙にちがいますが、「施設管理、建物所有者、賠償」が付いている特約です。内容は、ほとんど同じです。

ただ、設定できる補償額がちがいます

建物管理賠償責任補償特約 (東京海上日動)

1,000万円~5億円の補償額を設定可。

施設賠償責任特約 (損保ジャパン)

1,000万円~1億円の補償額を設定可。

賃貸建物所有者賠償(示談代行なし)特約 
(三井住友海上)

1,000万円~10億円の補償額を設定可。

三井住友海上の賃貸建物所有者賠償(示談代行なし)特約の“示談代行なし”とは?

示談代行とは、示談交渉サービスの事です。自動車保険ではお馴染みですよね。

この示談交渉サービスが無し、ということです。東京海上日動も損保ジャパンも示談交渉サービスは無しなので、保険会社共通です。

保険料は月々500円ぐらい~。

目的賃貸経営者として損害賠償金を支払うため
入居者・来訪者・通行人が
いつ賃貸住宅・その敷地内にいる時
何を入居者・来訪者・通行人自身orその者たちの所有物
どうした時ケガをさせた時or壊したり汚したりした時
どうする治療費や慰謝料を支払うor修理費を支払う
どうやって保険金で
いくらまで補償1,000万円~10億円まで。※保険会社による

個賠・日常生活賠は、火災保険に付けておいた方がいい!?

結論、自宅の火災保険は契約内容の変更や解約する事が少ないからです。

さきほど【その他(火災保険との関係性は少なめ!?)】で出てきた特約がありましたよね?

  • 個人賠償責任補償特約 
  • 個人賠償責任特約
  • 日常生活賠償特約

通称、それぞれ略して「個賠(コバイ)」「日常生活賠(ニチジョウセイカツバイ)」と呼びます。

その「個賠・日常生活賠」を火災保険に付けておくとは、どういうこと?

まず、「個賠・日常生活賠」は、火災保険だけでなくいろいろな種類の保険に付けられるんです。たとえば、自動車保険、傷害保険。

もしも現在は自動車保険など火災保険以外に付けている場合、火災保険に付けておいた方がいいんです。※火災保険に加入していることが前提です。

ケース例と理由をまじえて解説していきます。

現在、自動車保険に付けている人

現在、自動車保険に付けているケース例

  • 家を購入するよりもずっと前に車を購入していたので、その時に付けた。
  • 馴染みのディーラー担当者からおすすめされて付けた。 など

自動車保険ではなく火災保険に付け替えておくことをおすすめするケース例

  • 車を2台以上複数台を所有していて、所有台数が増えたり減ったりする
  • 近いうちに車を手放す予定がある(高齢者など) など

なぜ、自動車保険ではなく火災保険に付けておいた方が良いの?

理由

  • 自動車保険は、契約内容を変更する機会が比較的多いから
  • 火災保険は、契約内容を変更する機会が比較的少ないから

複数台所有している人の契約内容の変更とは?

たとえば3台所有している人は、一時的に2台になることだってありますよね。その場合、3台のうち1台は自動車保険を解約することになります。

その解約した自動車保険に「個賠・日常生活賠」が付いていたにもかかわらず、もしもそのまま「個賠・日常生活賠」も解約してしまったら

車を手放す契約内容の変更とは?

都心に引っ越しをして車を手放したり、高齢になったので免許返納をすることもありますよね。

その車の自動車保険に「個賠・日常生活賠」が付いていたにもかかわらず、もしもそのまま「個賠・日常生活賠」解約してしまったら

ちなみに、火災保険はどんな時に契約内容の変更をするの?

たとえば、今までの家を売却して新しい家に引っ越しをしたり、増築・改築したり。その場合は、保険契約上の所在地の変更や延べ床面積の㎡数を変更したりします。

つまり、火災保険は、解約することが少ないですね。

このように、マイカー(自動車保険)と比べて、マイホーム(火災保険)は状況が変わることって珍しいんです。

だから火災保険に付けておいた方が無難なんですね。

火災保険は、自動車保険のようにいつのまにか解約していた、という事態を防ぎやすいんですよね。

現在、自動車保険・火災保険でもない保険に付けている人

現在、自動車保険・火災保険でもない保険に付けているケース例

  • 傷害保険に付けている
  • ゴルファー保険 〃
  • 旅行保険 〃
  • クレジットカード 〃
  • 一昔前に加入した保険 〃  など

ケース別に解説していきます。

傷害保険に付けている

理由

  • 傷害保険はいずれ解約する可能性が高いから

傷害保険は、たとえばスポーツをやっている方が入っている保険ですよね。

そのスポーツを一生続ける人はどれぐらいいるでしょうか。趣味が変わったり、生活が変わったり、何かのキッカケで続けていたスポーツをやめるかもしれません。

それと同時に、傷害保険を解約して、いつのまにか「個賠・日常生活賠」もいっしょに解約してしまうかもしれません。

ゴルファー保険に付けている

理由

  • ゴルファー保険はいずれ解約する可能性が高いから
  • 事故の場面は、日常生活中ではなく、あくまでゴルフ中の事故に限るから

1つ目は、傷害保険と同じ理由です。いつのまにか解約してしまう恐れがあります。

2つ目は、ゴルファー保険には、いくつか種類があるということです。

あくまでゴルフ中の賠償責任事故に限定されているゴルファー保険が存在します。ゴルフ以外の日常生活上での賠償責任事故は、対象外になっているんですよね。

日常生活上の賠償責任事故も補償するゴルファー保険も販売していますが、火災保険があるにもかかわらずあえてゴルファー保険に付けておく必要性は低いですね。

旅行保険に付けている

理由

  • 旅行保険はいずれ解約する可能性が高いから

具体的な理由は、傷害保険と同じですね。

旅行保険に付いている「個賠・日常生活賠」は、日常生活上の賠償責任事故も補償するようになっていますが、旅行から帰ってきたら、個賠・日常生活賠付きの旅行保険は解約しますよね。単純な理由ですね。

クレジットカードに付けている

理由

  • クレジットカードはいずれ解約する可能性が高いから
  • 補償額が不十分な場合があるから

1つ目は、傷害保険と同じ理由ですね。

2つ目は、クレジットカードに付帯されている「個賠・日常生活賠」は、補償される金額の限度が1億円の場合があります。

賠償金1億円~2億円ぐらいの事故例もありますので、最低でも3億円は確保したいです。

一昔前に加入した保険に付けている

理由

  • 補償内容が時代遅れになっている可能性があるから

医療の進歩はすごいですよね。保険も時代に合わせて進化しています。

一昔前の保険は、補償額が少なかったり、補償の範囲が狭かったりします。

その時代に合った保険に入っておいた方がいいですね。

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